性教育
ご家族の方から『まだ少し早いかもしれませんが、性教育はどうしていったらいいでしょうか』というご質問を受けることがあります。
『性教育』と一言でくくり切れない、様々な内容を含むものなので、
『発達に凸凹のあるお子さんが思春期に入るより前の段階で身に着けていってほしいこと』という点でお話していきます。
発達が凸凹しているお子さんの場合、どうしてもご家族のケアに頼る部分が大きくなるということがよくあります。
お風呂で体を洗う、トイレの後処理、着替え、下着の扱いなど。
小さいころから『ちゃんとさせなくては』『しつけしなくては』というお気持ちでケアをしていらして、その切れ目が分からなくなってしまうこともあります。
3年生あたり前思春期に差し掛かるころまでに、これらのケアを卒業できるようにしていきましょう、とお伝えしています。
性教育の大前提として、『自分の体は自分のものであり、その所有権を持っている』という考え方があります。
お子さん方に『自分の体は自分のものである』という感覚を身に着けてもらうには、
下着や水着で隠れる部分は家族にも不用意に見せない、自分でケアをする、ということが
とても大切になってきます。
性暴力の加害者にも被害者にもならないために、身辺自立を3年生ごろまでには確立することで『自分の体は自分のものである』の裏側にある『人の体はその人のものである』、『自分の体と他人の体の境界線を知る』ということがとても大切なのではないでしょうか。
また身辺自立だけでなく、安心の一つとして、ご家族の髪の毛のにおいをかいだり、お母様の胸元に手を入れるお子さんも時折いらっしゃいます。
胸元から上は、ご家族といえども、触らないようサラリとかわして『そこはさわらないんだよ』とサラリとつたえていきましょう。
『性教育』というととても難しく考える方もいらっしゃると思いますが、『ご家族の体もご家族自身のもの』であり『自分と他人の体の境界線を守る』ことが、お子さんへの性教育につながっていくと思います。
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