選ぶということ

実父母の介護で目が回る忙しさで、すっかり更新できずにおりました。

パーキンソン病の母が転んでしまい、左腕を骨折してしまいました。

歩行だけでなく、いろいろなことを判断する力が衰えている状態です。


腕を固定して治すか、金具を入れる手術をするのか選択しなければ

ならない状況でした。

どちらもメリット・デメリットがあります。

ひとまず、お医者様から、状況について説明をしていただきました。

できるだけ母が中心になって話を聞く態勢を作りました。

自分のことですから。


そして一旦、持ち帰らせてもらい、もう一度自宅で

どんな手術なのか、入院期間はいつからいつまでなのか、

固定して治すことと手術で治すことのメリット・デメリットを

視覚化しながら説明しました。


その時は『3週間も入院なんて嫌だ!!!』と感情的になっていましたが、

『少し考えてね』とその晩は、距離をとって考えてもらいました。


前の日の晩に、あれほど嫌だと言っていたのに、翌日になったら、

『頑張ってみるよ、手術』と言ってくれました。


母の認知機能が衰えてきて、凸凹キッズとよく似ているなと

思います。


大切な話をするときには

① 話をするタイミングを整えること。少し楽しい気持ちになっているとき、

疲れていない時を選びます。

② 必ず視覚化します。選択肢は何と何なのか、いつからいつまでなのか、

終わった後はどうなるのか。情報をしっかり視覚化して伝えるようにします。

③ その後、本人に選んでもらいます。


療育でも同じプロセスをたどります。

すると『自分で選んだことを意思表示してもらう』というベースがあると

途中でつらくなった時にも頑張ってくれるように思います。

『やっぱりやめたいと思った時にも騒がず伝えてくれる』ようになります。


これを療育の時間だけでなく、家族として一緒にいて、やっていくのはとても疲れることです。


ですが、本人を主役にして、周りが勝手に決めてしまわない、ということを

小学生になる少し前から、やっていきましょう。

1年生はお子さんとの作戦会議の練習にとても大切な時期です。


どんな重度のお子さんも、いろいろな手段を使って視覚化して伝え、自分で選ぶことができるようになります。







セラピールーム Récolte ~レコルト~

三鷹市にあるセラピールームRécolte~レコルト~では 発達が凸凹しているお子さんへのABA(応用行動分析)による療育、ソーシャルスキルトレーニング 幼稚園・保育園・小学校へのコンサルテーション ご家族向けのペアレント・トレーニングなどを行なっています。